手紙

睦月一七さん
お元気ですか？
私はあなたと、
もう1度だけでいいので
お話したいです。

ですが、
お話できなくてもいいです。
あなたが元気でいるのか、
幸せに過ごされているか、
ただそれだけ知りたいです。
そして、あなたに出逢えたことにお礼をいいたいです。

あの頃の私にとって、
あなたの世界はすごく綺麗で、
憧れで、遠い世界でした。
今の私の年齢で、
その時のあなたに会えたなら、
もっと違った感想を持ち、
おちついて行動できたのでしょうが、
若すぎました。

7年前の私は、
世間の何も知らない子どもで、
自分から動かず、
ただ泣いてばかりで、
誰より自分が可哀そうだと思っていました。
周りのせいにしてばかり。
しっかりと自分の考えをもっているあなたに
執着してしまいました。

それを今もまだ引きずっているようです。
私なりに成長し、
性格もまるくなりつつあるかと思いますが、
未熟者で、
時々感情的になってしまいます。
そして、すごく好きだったあなたのことを想うと悲しくなります。
あなたがいなくなってしまったことを
まだ自分の中でうまく消化できていないのです。

いつか、消化できればと思うのですが、
それまでは、まだぐずぐずと
気持ちを吐き出して、
少しずつ落ち着くのを待っていこうと思います。

睦月さんと、
私から言葉を送る時は書いていました。
でもいつも私の中では
一七さんと勝手に呼んでいました。
直接一七さんと呼べなかった、
きっとなんてことのないこの差が
今となってはすごく大きいしこりに感じます。

「ご笑納いただければ幸いです」
「ご自愛ください」
このような言葉をすらすらと用いられていたあなたは
今でも私にとっては尊敬してやまない存在です。

季節の変わり目に、風邪などひかれぬよう、ご自愛くださいませ。